今回はかなり専門的な話です。
DICOMというものをご存知でしょうか。
たぶん、ほとんどの人は見る機会さえないので知らないと思いますが、医療用に用いられる画像形式(のようなもの)です。
例えば、レントゲンとかCT、MRIとかです。
昔はフィルムで撮影したものも技術の発展とともにデジタル化され、
今では撮影・撮像機械と病院内のコンピュータシステムが連携しています。
最近は都市部の病院は小さな開業医でも電子カルテを使っていたりして、急速に電子化が進んでいます。
DICOM形式はアメリカで開発されたもので、今では世界的な標準仕様になっています。
なぜ、普通のJPEGやPNGではだめなのかというと、医療用の画像には画像ピクセルそのものの情報だけではなく、撮影した状況、部位、患者情報、日付などが記されています。
仕事の関係でDICOMのヘッダ部分を分析する必要があったため
備忘録として簡単な導入部分をまとめてみました。
pythonはライブラリが豊富なので、DICOMライブラリも読み込むだけで使えます。
その前に、まずPIPでPydicomを インストールします。
$ pip install pydicom
例: 引数で与えるファイル名のDICOMファ イルを読み込み、患者IDなどの情報を表示するスクリプト
ファイル名:showDicomInfo.py
#!/usr/bin/env python
import sys,dicom
d = dicom.read_file( sys.argv[1] )
print d
実行例:
$ ./showDicomInfo.py example.dcm
患者IDのみを表示する場合、
#!/usr/bin/env python
import sys,dicom
d = dicom.read_file( sys.argv[1] )
print d.PatientID
ほかの値についてはdirメ ソッドで見てください。
つまり、上の例でいうと
print dir(d)
とすると
メソッド・メンバ変数の一覧が表示されます。